2015年 11月 18日
是非国 |
山形ナンバーの軽でやってきた「影法師」のステージを楽しんだ翌日、授業に出かけようとすると、ぶたかんに出会った。ほんの300mほど先に住んでいる中学の同級生なだが、めったに会うことはない。立ち話をしていると奇怪な話が出た。
中学時代太っていたのでぶたかんというあだ名(今はレギュラーサイズ)だったのだが、御父君が石原寛治将軍の親友で、寛治という名前は将軍最晩年に後を託すと譲られた名前だ、という話を同窓会で聞いたのがもうだいぶ前になる。
顔を見たので、御父君と将軍の付き合いはなぜ、と聞いたら、郷党なのだという。ぶたかんの御父君は山形ナンバーだったのだね。その奇怪な話というのは、死者約1,800名と言われる浜松大空襲を、軍上層部は事前に知っていたというのだ。
数日前に将軍から
18日には浜松がやられるから、君は避難したまえ。
米軍は各地で「空襲しますから逃げなさい。」というビラを撒いていたことが知られるが、軍幹部はそれとは別系統で18日の空襲を事前に察知していたこともありうる。しかしこれを住民に知らせて、避難させることはついに行われなかった。「空襲警報発令〜防空壕へ避難」というルーティンは決められていて、大規模空襲では防空壕も役に立たないことが知られていたにもかかわらず、無意味な机上の避難計画を指示するだけであり、住民の命を可能な限り救おうという意思はなかったようだ。そう考える根拠として、
前線では毎日何万人という戦死者を出しながら、市ヶ谷では戦況そっちのけで頭の取り合い。
という同じ山形の遠藤三郎中将の言葉が頭に浮かぶ。「是々非々」は今では会津ブランドになってしまったが、山形も結構な「是非国」だ。そして何より東電事故とその後の復興事業の経緯が、まったく同じだからだ。「想定外」の連発は、実は逆のことを示しているのではなかろうか。
静岡県が浜岡原発の事故避難計画を途中で放り出してしまったのは、住民の命が守れない、ということでなく、浜岡原発から20km以内に東海道新幹線・東名高速道路・東海道本線・静岡空港、25kmに新東名高速道路があり、ここで事故があれば日本国は終わってしまうから、再稼働は無いと踏んでいるのだ。
それにもかかわらず高さ18mという阿呆な防潮堤の工事が進んでいるのは、有り余る金を、国策企業というドブに捨てたくて仕方が無いのである。国の考える辺野古の寸も良く解る。小沢一郎といい加藤紘一といい、是非国のものは日本国では統治機構によって潰される。是々非々を失った国は滅びるだけだ。
by dehoudai
| 2015-11-18 07:14
| 浜松の都市伝説
|
Comments(0)