2015年 01月 03日
おばけ |
西高の同窓会の2次会はしばらく更紗屋でやっていたが、天野君は来たかしらん。
更紗屋の隣は鍋屋で、死んだ猫を拾ってきたら生き返った、というのが店番をしているが、実は「おばけ」の家だ。
おばけは西高で生物の先生をしていた。発音不明瞭なのだが、授業中に騒ぐと本当に起こるので、怖かった。
ところがおばけが顧問をしていた生物部にいた連中が皆、部活の話になると
面白かった。
と遠くを見るような目になるのだ。きっとおばけは生物学が面白くてしょうがなかったのだろう。そうした人に接することができた人は幸せな人生を送ることができるのだと思う。天野君もおばけの授業に「身が入った」方ではなかろうか。
生物の先生にはもう一人新卒の「にいちゃん」というのがいたが、こちらはある年の夏休みに「南方へ新生物の発見に出かける。」と言い置いて消えてしまった。大方「おばけ」の面白さについて行けなかったのだ。好きこそノーベル賞の元なのだろう。
by dehoudai
| 2015-01-03 10:20
| きせつ
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