2014年 09月 21日
イスラム国 |
先日はイスラム国から再入国して、逮捕された若者の裁判が始まるという話。クレシュニック君(20歳)はフランクフルトにあるユダヤ人主体のユースBチームで、信頼されるディフェンダーとして活躍し、ゴールを決めることもあった。ダビデの星とヘブライ文字の入ったユニフォームを着て、楽しそうにプレーしていた。
ところが3年後、クレシュニック君はサッカーピッチと戦場を取っ替えて、アラーのために戦っていた。
現代のジハードは個人の選択だ。殉教者として死ぬことを願っていてくれ。
という手紙を受け取った妹はぞっとしたそうだ。
コソボからの難民の子供であるクレシュニック君はシリアに出国、他の軍事組織がアラビア語の話せない西欧からの若者を受け入れない中で、イスラム国は消耗品である特攻隊、自爆要員、場合によっては身代金目当ての人質に使っていた。クレシュニック君はイスラム国に参加、戦闘訓練・護衛任務・戦闘に参加した。5ヶ月後に武器調達のために再入国して逮捕された。
どこでも良かった。重要なのはシャリーアに従って戦い、神に仕えることだった。
武器で身を守っているから、母に心配しないよう伝えてくれ。
しかしジハードの夢はすぐに悪夢に変わった。指揮官のいじめ、言い争い、退屈な歩哨勤務、
共に出撃した数人が死んだ。戦車を撃って、あらゆることをしたが、歯が立たなかった。
指揮官がキャンプに来て
出撃するもの4名が必要だ。この任務では生還することは無い。
と言ったが、クレシュニック君にはその準備が出来ていなかった。という訳で2013年12月にドイツに再入国、逮捕された。まあ日本からもカメラマンと称し、写真を撮りに出かけて捕まった若者がおりましたが、
ドイツではこうした事例を防ぐために法律家が頭をひねっているそうだ。外国での犯罪を罰することが出来るのか、「観光のため」といって出国し、戦闘に参加するものを防ぐのは不可能に近い。思想犯では立件出来ない、信教の自由に抵触してはならない、などなど。
浮かび上がるのがジハードの「集団ヒステリー」としての側面。
毛沢東が考えの至らぬ若者を煽って「紅衛兵」を仕立てて天下をとったのと似た感じがする。
9.11でWTCに突入したモアヘド・アタ君もハンブルク工科大学で都市計画を学んでいた。
日本では大正12年の関東大震災で、国家中枢部がPTSDに陥ってしまい、世界大恐慌に直面しても財政赤字に歯止めが無く「大和魂」という精神論によって国ごと「集団ヒステリー」へと転落して行った。
財政赤字に歯止めが無いのは何も昔話ではなく、国家財政は既に破綻しているが、新聞・テレビはそれを国民に知らせようとはしない。
経済構造全体が日本の下請という韓国では、もっと深刻だろう。朴正煕さんのように物陰で岸信介さんと日本語でナイショバナシが出来ないだけ、朴槿惠さんは「集団ヒステリー」以外に打つ手が無かろう。
ザイニチの特別な権利を許さない、と言う人達もいる様だ。中にはその筋のいじめに耐え抜いて帰化した人もいるだろう。そうした人達の街宣車の中は畳敷きになっていて、正座した若者は半島の血を引くものが殆どだ、と言う人も居た。
二流市民の苦しみが身に沁みて「一視同仁」に救いを求めるのだろうが、「集団ヒステリー」を利用して二流市民を作り出しているのが、実はそうした似非皇道派ということも有り得よう。小林よしのりの類の煽りにも困ったものだ。
国家財政が破綻すると、統治者はこうした「集団ヒステリー」を利用したがる。
イスラム国というのはどうもそうした「集団ヒステリー」が作り出している様な気がする。世の不条理を問うなら、キリスト教徒の非をあげつらうより、イスラム産油国の石油利権の再配分を先に言うべきではなかろうか。
by dehoudai
| 2014-09-21 10:45
| にゅーす
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