2014年 04月 07日
日本の死刑囚 |
48年という世界で最も長く収監された元死刑囚袴田巌さんが、先月「無罪である可能性を無視する事は出来ない。」という裁判所の決定によって釈放された。袴田事件は死刑廃止の新たな争点だ。
日本では世界ボクシング評議会から「世界で最も長く戦い続けた男」としてチャンピオンベルトを授与された、という「ちょっと良い話」にして片付けてしまおうとしているが、NYTimesは日本の警察・裁判制度について指摘している。
袴田さんは当局による殴打・眠らせないという拷問を含む、厳しい尋問によって犯行を認めた。裁判では証言を覆したが、証言と着衣の血痕が根拠となって有罪が確定した。
日本では有罪判決は殆ど100%覆る事は無く、判決は自白によって決まる事が多い。虚偽の自白という見解は、検察の誤り・職権乱用に対する訴え同様、殆ど取り上げられる事が無い。
袴田事件の再審は1986警察に取り入れられた、新たなDNA鑑定に寄って可能となった。裁判所は証拠捏造の可能性に付いても言及した。
これまでの冤罪を主張する死刑囚は居たが、1945年以来判決が覆された例は4件に過ぎない。現在日本には130名の死刑囚が平均8年5ヶ月にわたって収監されている。2013年には8名が刑を執行された。
日本は死刑廃止と言う世界の潮流に逆らっている。この20年間で死刑を執行した国は37カ国から22カ国に減少しているが、日本では冤罪に寄る諸兄という認識が薄く、国民の80%は死刑存続を認めている。しかし袴田事件は日本が極刑について考え直す機会となろう。
吾人はいくら年貢を取りすぎて予算の使い道に困ると言え、補償に応じなければならない間違いを公務員が犯した時、年貢で過ちを償う様な事はいい加減に止めて欲しいと願う。
by dehoudai
| 2014-04-07 20:52
| にゅーす
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