2013年 07月 19日
不老不死の霊薬 |
泰西名画などというものは、この世には「永遠なるもの」が存在するとのアホな文化に立脚している。聞くうちに「不老長寿」「不老不死の霊薬」等という言葉が頭に浮かぶ。
そんなものは無いのだ。放射性物質の半減期にして、もたかだか数百年から数万年だそうで「永遠」というには足りない。まして人間の寿命など、50年が80年に伸びたところだ。中国皇帝の中には「不老長寿の霊薬」という言葉を信じて「水銀製剤」を飲んで、死んでしまったものもあるというではないか。
こうした思想は「宇宙の全ては創造主が7日間で作り上げた。」という迷信に立脚しているのだろう。そんなものは無いのだ。
人間の身体も、2週間程であらかたの細胞は、入れ替わっているというではないか。1秒前の私は現在の私ではないし、1秒後の私も現在の私ではない。
色即是空なんである。
空即是色
色不異空
空不異色
受想行識
亦復如是
だから「永遠なるもの」はありえないのだが、伊勢神宮の式年遷宮に見る通り「永遠なること」はそれに代わりうる。名画も「もの」として残らなくても「こと」として伝承されうる。
浮世絵にしても彫師摺師の腕が伝承されれば、何時でも後刷が可能なのだ。文化庁の御奉行連は首里城正殿復元事業で「今のうちにやらないと職人が居なくなる。」と馬脚を現してしまった。
御奉行連は職人の血脈なんぞには興味はなかろうから、泰西名画式の文明開化でもやっていてもらうが良かろう。
TPPもこれと同様である。「農業・漁業」と「農産物・水産物」を取り違えて、日本が世界に誇るべき食文化が滅びて行く。
馬込の月
石段
小樽の波止場
芝大門の雪
巴水の絵
巴水の浜名湖
by dehoudai
| 2013-07-19 17:57
| ほん
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