2011年 08月 03日
味千ラーメン事件 |
怒っているのは田舎の高齢者だろうか。外食に慣れている上海の若者は、外食チェーンの食材流通を知らないわけは無かろう。これが「事件」になったわけを考えてみよう。
人類の1/5を占める中国人の胃袋目指して、世界の食品資本が中国へなだれ込んでいる感もある。「メタミドホス餃子」の様に、産地としての中国では無く、市場としての中国が急速に拡大している。中国人の「食べ方」が人類の「食べ方」になるの遠くは無い。中国共産党中央宣伝部も中国人の胃袋をどのように育てようか、思案中なのかもしれない。
「長沙のマクドナルドのチキンから蛆虫」はHCCPなんてものが如何にデタラメか、子供でも分かるという微笑ましいものだ。これに較べると「メラミン入り粉ミルク」「増粘多糖類」に続いて「豚骨スープ」なので、味千ラーメンにとってはお気の毒だが、食品添加物方面が考えられる。
なにせコトが豚骨ラーメンだ。「マルちゃんの豚骨ラーメン」で分かる様に、あれは時間をかけて豚骨を煮込んだのでは無く、石油由来の合成香料の匂いだ。「炭焼きステーキ」の匂いも同様であって、車で道路を走っていても焼跡の匂いが流れて来て閉口することがある。
この手の香料を含む化学物質が、毎年新たに20万種類も開発されている、というのが恐ろしい。安全であることが証明されていないが、危険であることが証明されない限り、規制がないのだ。
人体の感覚機能はなかなか優秀で、ppbレヴェルでの「匂い」をちゃんと認識出来るのだが、匂いの認識機構の詳細はまだ明らかになっていないらしい。実験室での分析さえ困難で、製造工程でのモニタリングなど、まだまだ先の話なのだそうだ。ppbレヴェルでの微量物質が、人体に影響するまでには数年から週十年掛かる、ということなので、このまま行けば人類の未来もあまり香わしいものではなさそうだ。
そうした微量物質が複合するとどうなるのか、これまたさっぱり解らないのではなかろうか。都市部の河川から立ち昇る揮発性有機化合物の匂いは、どう考えても安全とは思えないのだが、下水処理場では流れ込んだ下水への「排出責任」ということで処理水の「排出責任」は問われないままだ。
香料の恐ろしさは簡単に実感出来る。
1.
ペット瓶入のコーヒー(100%)のものと、ペット瓶入のジュース(100%)を買って来る。原料欄に「香料」とあるが、1/1,000,000,000単位なので、原料成分構成には入らない。
2.
100%コーヒーをコップに開けて、ペット瓶を良く洗い、100%ジュースをコーヒーの入っていた瓶に入れて飲む。
3.
これで懲りなければ100%ジュースのペット瓶を良く洗い、100%コーヒーを入れて飲む。
「美味しかった。」という人が居たら、、、、その人がちょっと怖い。
by dehoudai
| 2011-08-03 09:08
| たべもの
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