2010年 07月 03日
1930年代の切なさ |
紅の豚
宮﨑 駿
スタジオジブリ/東宝/1992
テレビで鑑賞。ちゃんと見たことは無かったが、今回はテレビカットで比較的ちゃんと見た。1930年代の「切なさ」が、きちんと背景に書き込まれていたのに気付いたのが収穫だった。
左図は
夕空 日暮里諏訪神社
笠松紫浪
㈱渡邊木版美術画舗/昭和8年
新版画では川瀬巴水が有名なのだが、明治16年生まれで、昭和8年既に円熟を加え、自在に風景を切り取っている巴水に較べ、笠松紫浪は明治31年生まれというから、この絵が成った昭和8年には35歳。画面からはこの時代の空気が、危険な生々しさで迫ってくる。
赤い夕陽は満州の夕陽だろうが、女は夫の武勲を祈るのじゃなく、生きて帰るのを祈っているのじゃないか。それだけで治安維持法違反でしょっぴける、そんな時代ではなかったろうか。
この年、養蚕学校卒では先の見込みが無いと、29歳の家尊は第一次官吏派遣に応募、渡満している。
宮﨑 駿
スタジオジブリ/東宝/1992
テレビで鑑賞。ちゃんと見たことは無かったが、今回はテレビカットで比較的ちゃんと見た。1930年代の「切なさ」が、きちんと背景に書き込まれていたのに気付いたのが収穫だった。
左図は
夕空 日暮里諏訪神社
笠松紫浪
㈱渡邊木版美術画舗/昭和8年
新版画では川瀬巴水が有名なのだが、明治16年生まれで、昭和8年既に円熟を加え、自在に風景を切り取っている巴水に較べ、笠松紫浪は明治31年生まれというから、この絵が成った昭和8年には35歳。画面からはこの時代の空気が、危険な生々しさで迫ってくる。
赤い夕陽は満州の夕陽だろうが、女は夫の武勲を祈るのじゃなく、生きて帰るのを祈っているのじゃないか。それだけで治安維持法違反でしょっぴける、そんな時代ではなかったろうか。
この年、養蚕学校卒では先の見込みが無いと、29歳の家尊は第一次官吏派遣に応募、渡満している。
by dehoudai
| 2010-07-03 00:15
| むーびー
|
Comments(0)