2009年 04月 24日
建城家居 |
香港返還で大混乱を来したのは、当時のバンクーバーでした。太平洋を挟んで極東の香港、極西のバンクーバーが大英帝国時代の姉妹都市なのですが、香港が中国に返還される事になって、香港資本が一斉に脱出を始め、資本が流れ込んだ先の、バンクーバー市内の不動産の半分以上が、今では中国系資本のものなのだそうです。「国家をまるで信じていない」中国資本であれば、国境など無いも同じであり、華僑はそうして世界に広がって行ったのですが、同じ事が日本の不動産でも起こっている可能性はありますね。
「なんか自動車工場とかあるみたいだし、建城家居を1万戸くらい買っとけば、10年かそこらで中国人に売れる様になるかもヨ。」
6,000年の秘伝で「そーだねー、今の内に金借りて両替しちゃえば、5倍にはなるよねー。」なんて錬金術が出て来ると、日米欧の金融当局が力を合わせても対抗出来ないのかもしれません。
裁判をやるにしても、「日本人が法律なんて、1,000年早っ。」と言うわけで、なかなか難しそうです。人民网中国語版には人民房产建城というページがあります。中国語はさっぱり解りませんが、「建城家居」というのは日本でいえば「都市住宅」という語感ではないでしょうか。
日本語では「都市」という言葉を使いますが、中国語では「城市」と呼びます。「城」というのは殿様のいるところではなく、壁の事なのだそうです。中国6,000年の歴史は、壁に囲まれていないと安心して眠れない、という歴史なのでしょう。これまで日本では、森の中の公園の様なところに、囲いも無くのんびりと家が並んでいる、という住宅地が豊かな環境だと考えられてきましたが、最近では壁に囲まれて、カードキーで知らない人が入れない様にするのが、新式のマンションという事の様です。台湾の田舎でも田んぼの中に一角だけ、マンションがびっしりと立ち並んでいて、ぎょっとしたことがあります。ひょっとするとこんなことも、21世紀の中国文明の波かもしれません。
by dehoudai
| 2009-04-24 11:48
| まちづくり
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