2019年 02月 08日
木製サッシ |
バブルの時代から28年ということで、米国製の木製サッシを取り替えている。
木枠の外側にアルミの形材を組み合わせた高級サッシだ。本来雨が降ってきたら、すぐに閉めなければならない設計だ。ところが雨が降り始めたからといって、10数カ所のケースメント・オーニングを閉めている時間的余裕は主婦には無い。開け放しになっていても、濡れてはいけないものを取り込むのが精一杯だ。その結果下枠が腐ってくる。というわけで数本の木製サッシを国産アルミサッシに取り替えた。
メーカーに文句を言えば
当社のお客様はお手伝いさんがいる御宅が多いようです。
と言うのだろう。作る方も最底辺の奴隷労働、というのが透けて見える。製品にチェックマークがしつこくつけられていて「厳重にチェックしています」というのを見せつけているのだろうが、日本から見れば「職人として自分の仕事に自信も責任も持てない人間が作っているのだ。」と見える。 それを監視するための人員も膨大な無駄だ。いくら監視の目を厳しくしても、手を動かす人間からすれば、騙すのは造作もないことだろう。トランプ君が国境に壁を作るのは、不法入国者を防ぐのが目的なので、木製サッシを作る人も開け閉めする人もいなくなって、メーカーは倒産だろう。
大阪では住宅地に派遣社員の研修センターを作る、という話が近隣の反対にあっている。人手不足を外国人労働者で補うというが、なんのことはない、国がブラック企業の元締めで、最底辺労働者を作り出そうとしているようだ。建設業にしても介護にしても、現在の日当を倍にすれば人手不足はなかろう。
日本文化の継承者を食えるようにするのでなく、食えなくするのが文部省だというのは、首里城正殿復元の際にも持ち上がった。「今のうちに作らないと赤瓦の作者がいなくなってしまう。」という文部省の言い分に職人衆がカチンときて「そうした伝統文化を守る職人が食えるようにするのが文部省の役目ではないのか。」ということでストライキをやったようだ。
1952年に川瀬巴水が、無形文化財技術保存記録の作品に認定されたおりに、作成されたフィルムが渡邊庄三郎かどこかにあったのを見たことがある。巴水だけでなく、彫師・刷り師の仕事も紹介しているのだが、撮影を仕切る文部省の偉い人が職人の何たるかを全く理解しない人だったらしく、最初は一生懸命説明をしていた職人たちが、次第に素人相手、最後には子供相手の説明になっていく様が面白かった。
by dehoudai
| 2019-02-08 13:44
| まちづくり
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Comments(3)
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twtrf2 at 2019-02-08 20:46
バブルの頃はそんなことも知らんと扱ってましたよねぇ~。
名古屋城天守閣の木造復元は、商売っ気ばっかの市長が身障者団体からの猛反発を受けてますが、
大工・左官ほか、金属加工や建具などの職人文化を繋ぐためにやってほしいと思っとります。
なんせ、昭和初期のまじめな役人さんたちが残した図面があるんだもんで。
名古屋城天守閣の木造復元は、商売っ気ばっかの市長が身障者団体からの猛反発を受けてますが、
大工・左官ほか、金属加工や建具などの職人文化を繋ぐためにやってほしいと思っとります。
なんせ、昭和初期のまじめな役人さんたちが残した図面があるんだもんで。
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dehoudai at 2019-02-12 07:37
尾張名古屋は城で持つ。
尾張中納言御国入の頃の遺物も出てきたのでしょうか?
尾張中納言御国入の頃の遺物も出てきたのでしょうか?
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dehoudai at 2019-02-12 07:41
「身障者」と一括りにしても色々な人がいるでしょうから、ヘッドセットで超小型ドローンの画像を見る、というシステムを障害者の企業に開発してもらうとか。