2017年 10月 16日
Shanghai Girls5 |
一神教の国では映画作者は創造主となってしまいがちだ。これまでにも女子供にまたがってしくじったものは多い。
物語では「私」が日本に鉄くずを送るのを阻止という婦人運動をやるうち
臨時ニュースを申し上げます。大本営陸海軍部発表。帝国陸海軍は本八日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態に入れり。
となって、フレッドおじさんは志願入営。妹は好萊塢の中国人エキストラの口入をやりつつ、ちょい役に出る。「私」も妹に誘われて上海爆撃シーンのエキストラをやるが、映画と現実がごっちゃになり、パニックに陥って絶叫する。するとこれが監督の目に止まり、
次も頼むよ。
となる。やってきたチャンスを掴もうとするが、妹にどうしてもと懇願され役を譲る。妹は「絶叫女優」として役が舞い込むようになる。
$500で中古のプリマスを買う。ハリウッドボウルで蒋介石の宋美齢夫人を迎えて決起集会などあり、日本は降伏するが、大陸では国共内戦が始まる。亡国の悲哀にくれるうち妊娠するが、男子死産。生まれていれば私と同じ丑年だったのに残念。病院で義兄はくる病だという診断を受ける。中国では貧乏人の証明だそうだ。
そして火事で義父は全てを失う。軍隊に志願したフレッドおじさんは帰還兵優遇で自宅を買うが、「私」たちにはそんな制度は無い。退去命令が来て、何とかチャイナタウン近くに家を手に入れるが、「私とトムと娘」「妹とくる病の義弟」が同居という暮らしだ。
「私」は庭の芝生を剥いで中国野菜を育て始める。これだけは守りたい。
それでも買い換えたクライスラーでサンタモニカ海岸まで出かけると、翼のついた高級車が追い抜いていく。
全米を赤狩りの波が洗ううち、毛沢東が蒋介石を追い出し、竹のカーテンで故郷とのやりとりが閉ざされ、義母の後を追って義父は失意のうちに亡くなる。
家族にも日系のMarikoが加わり、付き合いにもチャイナタウンに住まなくても良い、新来の中国人が増える。日系人でも明治百年記念の「北米百年櫻」は日本語だが、それ以降の出版物は英語が増えてくる。
1949年以降の話は私の生活史とも重なる。そしてそれ以前の話も父母あるいは姉たちの生活史とごたまぜになる。皿でなく小鉢に入れる食べ物、飯に箸を立てるのは生きている人がしてはいけない、といった暮らしの細部にも、共通するものがある。
そして重ならないものは公民権の問題。造反有理の紅衛兵娘と勝負しつつ赤狩りとも戦わなければならない子育て。しつこく嗅ぎ回る入管当局。何のことはない、義父が米国でたどって来た苦労の繰り返しだ。そして最悪の結果が来る。
米国では中国人とともに、メキシコ人が「二等国民」で、現在も「奴らが来ないように壁を作る。」というやつがおるが、日本ではそれが韓国人・朝鮮人だという感じもする。
しばらく前までこの国には警察車両を真似した作りの「街宣車」というのが走っていたが、さる人が中を覗いたら床が全面畳敷きで、ガクランを着て正座し「押忍。」とやっている若者はほとんどか帰化人だったそうだ。そう考えると職安通りで小競り合いをしている連中も帰化人と非帰化人ということもありうる。さらに勘ぐれば「在◯◯権を許さない市民の会」というのが帰化人の集まりであっても不思議はない。
何故に二等国民が必要かというと、一等国民が不平を言わないで、よく働き、税金取り放題とするのが最終目的ではなかろうか。枝野君がいう通り
年収100万のものが年収300万になれば国内消費は200万増えるが、年収1億のものが年収2億になっても、国内消費は増えない。
のであるね。それでも文句を言うやつが少ないのは、日本には国境というものが無いせいもあろう。まあ
キムジョンウンがミサイルをぶっ放す。
という時に選挙をやるなど、のんびりした国ではある。
大団円はなく本編はLAXで完結。米国のベストセラー狙いの定式で「以下次編を待て」なのだ。
171017
今度は「アマゾンの男」である。Amazonも社名とは裏腹に男社会だったのか?まあ若い男に跨ってはたんぱく質を吸い取る、という女もおろう、頭は男という女もおろう、しかし、男社会というのが社会構造の底流かもしれない。
今度は当時10歳の少女がポランスキー監督から被害を受けたと告訴である
by dehoudai
| 2017-10-16 18:33
| ほん
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