2017年 07月 20日
ポストモダン |
内田樹さんがサンデー毎日で中山間地の崩壊を危惧していた。
今の所人口流出で崩壊しつつあるのは中山間地だが、次にはそれが地方都市に広がるだろう、そして次にはそして地方の繁栄の上に成り立っていた東京も崩壊せざるを得ない。
ところがテレビはおろか、新聞もこの問題を等閑視して「最後はカネメでしょ。」とオリンピックで騒いでいるのは、日本崩壊の前兆だ。
といった論旨だ。先年NASAの委託研究に述べられていた「工業文明の崩壊」と概ね重なる所論だ。
IT関連のニュースページには「これまでに売られたiPhoneの2/3が現在も使用中」という記事も見られた。iPhoneの発売から10年で、概ね市場は飽和状態、成長は頭打ちという展望が読み取れた。
それを反映してかIT関連のニュースページには自動車の記事が出始めた。それもトップを飾るのは「特別仕様車は地獄っ早い。」という、50年1日のような記事で石油を燃やすのを煽り、地球が燃え尽きるのを早めている。
日本国内でのバイクの販売台数が30年前の1/10ということで、すでにバイク市場は新興国へ、そして自動車市場も新興国へ移りつつあるのだが、そこから取り残された米国で、IT関連ページでは50年前と似たような記事しか残っていないのだろうか。
バブルの頃、建築デザインでは「ポストモダン」という言葉がキーワードになったことがあった。ところがいざ産業近代化が終わってみると、誰の頭にも次のパラダイムが存在しない。「国家百年」を云々していた政治家連も「最後はカネメでショ。」となってしまい、米国の金融資本にしゃぶられているだけだ。
ポストモダンの道を辿ると、プレモダンに通ずることもある。産業革命華やかなりし頃の英国の園芸趣味を眺めると「庭でもいじっていれば、金も掛からんし。」という空気を感じるのだが、幕末の日本へ外交官として赴任したものの中には、江戸の園芸趣味に腰を抜かして染井村に通い詰め、大量の標本を本国へ送っているものもある。あれも天下泰平の250年間で「庭でもいじっていれば、金も掛からんし。」という武士の知恵だ。
しかし、ファミコンクラシックはほすいぞ。
by dehoudai
| 2017-07-20 09:06
| きせつ
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