2017年 04月 21日
アンクルサム |
米国マサチューセッツ州にあった「プランテーションイン」というモーテル。
2000年3月25日、高速沿いに高さ15mほどの巨大なアンクル・サムのハリボテが立っていたので、今時のアメリカで「まるでニグロとアンクル・サム」というのは面白いと思って泊まってみたのだ。フロントにいたお婆さんに話を聞くことができた。
お婆さんはここの女主人で、元々はここに自宅があったそうだ。ご亭主は働き者の百姓で、暗いうちから夜遅くまで野良に出て必死に働き、農場を買い足して600エーカー=240haまでに広げたそうだ。
ところがある日、83歳のご亭主が言うには
600エーカーでは大手に勝てない。ここを売ってテキサスに行けば3,000エーカー買えるから、俺はテキサスに行って勝負に出る。屋敷だけ置いとくからお前はここにモーテルを建てて自活しろ。
ということだったそうだ。ネットで「プランテーションイン」のキーワードで調べてみても、アンクル・サムのハリボテの写真は無い。公序良俗に反する、ということで闇に葬られてしまったのだろう。
米国経済が奴隷制の上に成り立っているからには、いくらトランプ君が”Buy American and hire American.”と声を枯らしても、英語の喋れない農奴なしには米国農業は成り立たない。それと同様米国の流通業も奴隷労働を前提にしたモノポリーゲームだ。SEIYUと称するWALMARTの子会社が、日本でもモノポリーゲームを強力に推進しているのは、ハウスブランドのカップめんを見ればよくわかる。
米国ではWALMARTの「いつでも安い」は「いつでも低賃金」と労働者が騒ぐが、日本では社会党が無くなってしまい、組合運動という時代ではない。
これに加えて日本には国土計画が無い。建設省/国土交通省が1961年以来「産業の地方分散」と声を枯らし続けても、大蔵省/財務省は聞いたフリをするだけで有効な手立てを立ててこなかった。
これに政治家が乗っかって、濡れ手に粟の地上げのために、国土法・都市計画法関連の特例法だの省令だのを量産するので、国土法・都市計画関連の法令を全部理解している人は、国交省にも居無いそうだ。過密地と過疎地が接し「ちょうどいい地」は無くなってしまう。農地法・農振法も似たようなものではなかろうか。
かくして農地だけでなく、地方商店街は廃墟と化していく。そして平民は滅び、平民が滅びたせいでエリートも滅ぶ、というのがNASAの描く工業文明崩壊の筋書きだ。
by dehoudai
| 2017-04-21 07:54
| まちづくり
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