2014年 08月 25日
ダムはムダ? |
鄱陽湖というのは雨期に長江の水が流れ込み、乾期に少しづつ流れ出して、長江下流の広い地域を潤してきたそうだ。
それが三峡ダムによって雨期の流入が減り、湖水枯渇の危険が増している。ならばダムを作って水量調節をしよう、ということらしい。
三峡ダムは電源開発もさることながら、産業近代化によって渇水が進んでいる華北に水を送る、という話もあった様に記憶する。古来より安定した環境にあったものに、何所かで手を加えれば、他方に影響が出るのは避けられない。
四川省の都江堰は2,300年前の巨大灌漑ダムだそうだが、完成後、周囲の環境にどのような影響があったかも研究されているに違いない。そうしたことを踏まえてなのか、そもそも三峡ダムの計画決定がされた時代は、そうした深いことを考えず、近代化に走る時代だったということか。
鄱陽湖ダムでは、推進派だった省出身の重役である蘇栄さんが、腐敗撲滅キャンペーンで失脚。重慶にもダムを作ろうと言っていた薄熙来さんの二の舞だ。どうも推進派は「産業近代化」方面からやって来るようであり、古来「環境に教わって」来た方面からは出て来ないのだろう。
1957年完成の佐久間ダムも「産業近代化という津波」の先駆けであった。それが今後数百年、数千年に渡って、遠州地方の津波被害に影響を残すのだ。
まあ自分の腹に長江の水の様にお金が入って来るためなら、ダムはムダではない、と考える人もおろうし、自分さえ無事ならしくじった人が死刑になるのも、ムダではないと考える人もおろう。
ダムはムダ?
by dehoudai
| 2014-08-25 12:34
| にゅーす
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