2014年 05月 12日
ぼっちゃんじょうちゃん |
4月24−29日に開かれた伝統音楽祭が「ぼっちゃんじょうちゃん」式だと槍玉に挙がっている。
主催者によると総事業費94,860万ドルで、音楽祭の予算以外に20以上の建設工事が発注された。
県人民委員会の議長によれば、県共産党は26の事業を指示、このうち10は私企業によるもので、2つは都市景観整備事業だとのこと。
しかしながら2つはこの音楽祭のためのもので、1,385万ドルが使われた。
ノンラをかたどったカオバンタウ劇場と展示場、高さ18.6mの弾琴の記念碑は文化財に指定されるという。
ところが展示場は音楽祭に間に合わず、予定されていた行事は他の会場を使わなければならなかった。音楽祭の翌日には弾琴の記念碑からタイルがはがれ始めた。
4月25日に主催者と会ったグエン・タン・ズン首相は、地区の共産党幹部が音楽祭の成功のために、地域住民が困難を克服したことに謝意を表した事に触れた。
心温まる話ですが、地域住民は心からこの音楽祭を受け入れたのでしょうか?
地域には13の村に通じる自動車道路が未整備で、371戸には電気が通じていないとのこと。こちらの方が先ではなかったでしょうか。
人々が電気の無い暮らしをしている時に、どうして歌など歌えるのでしょう。劇場が無ければ家で歌を歌えるでしょう。民謡は川辺でも歌えます。
地域には病院が不足していて、ひとつのベッドに2-3人も寝かせられている所もあるそうです。
と述べた。
経済学者のレダンドアンさんは
「ぼっちゃんじょうちゃん」のやり方は教訓になる。
と述べる。
音楽祭は結構だが、社会福祉予算を食いつぶしてはならない。
音楽祭の開催には地元での住民投票、地元議会の承認が必要ではなかったか?
新聞によるとメコンデルタで長く広報に携わったサイゴン市職員のファムヴァンさんは
地方議会が住民投票などで住民の承認を受け図に開発を進めれば、腐敗が始まる。
しかし開発が御題な利益を生み、そのためには開発業者はときには総工費の10%に上がるキックバックを地元公務員に提供したがっている。
と言う言葉を紹介している。
うーん。開発途上国の現状はこんなものだろうか、と言う印象なのだが、開発業者の後ろに控えているのが、中東への「ロームシャ輸出」で財を成し、四大河川で半島改造論をぶちあげた前大統領だけでなく、満州国の要塞建設で財を成したK社H社かもしれない。
音楽祭と来れば多年「国民の白痴化」に貢献して来たD社H社が思い浮かぶし、テレビのバラエティショウを一手に引き受けるY興業も植民地上がりだ。
開発途上国に較べて国民の目をくらます術だけが上手になっている様では、2020年の万国運動会が心配だ。
by dehoudai
| 2014-05-12 17:41
| まちづくり
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