2014年 04月 25日
家康君 |
バブル期には役所はショーバイは出来ない、ということで「第3セクター」なるものが流行ったが、あれと同じで費用対効果のチェックがきちんとしていないのではなかろうか。
今は「第3セクター」の施設は大方が身売りか廃業だ。全国で繰り広げられる官主導の地域おこしなるものも、費用対効果が見えにくいだけで、大方は同工異曲かもしれない。
原発・新幹線・高速道路と言った「インフラ輸出」の顔ぶれと違い、企業収益の為には官の言う事など聞かない、自動車やコンピュータ関連を「地場産業」と呼ばないのも、実体を如実に現している。
「出世城」を揚言してはしゃぐのも結構だが、三方原合戦では成瀬正義を身代わりに立てて宗源院を焼かせ、ご本人は普濟寺の薮に隠れていた辺りが実相だろう。
家康君は間抜け顔で「目出度い。」などと言うより、渋い顔で「がまん」「もったいない」と言いそうな感じがする。
現今の世相は家康君が天下統一をしたのもつかの間、親爺が死ぬと家光・家綱・綱吉の三代で、御奉行連とお出入り業者が「天下普請」等と称して年貢を使い果たし、財政破綻に陥ってしまった元禄時代にどこか似ている。「東照宮」なるものも、将軍が逃げられない様にするワナだったのかもしれない。
何も浜松だけの話ではなく「万国運動会」なんてのがその代表株だ。どう考えても年貢の取り過ぎで、金の使い道に困り果てているとしか思えない。元禄時代と違い、今では「国債」などと言う、平民の生き血をしゃぶる恐ろしいものがあるので、始末に負えない。
お城勤めの人々が全て馬鹿奉行だとは思わない。その多くは田原藩渡邊登君の様に、志を持つ士であろう。いや、あっただろう。しかしそうした志を持つものは、鳥居耀蔵の如き妖怪に陥れられて、不惑までに蛮社の獄で切腹しなければならなくなるか、若ボケと化してしまうのだ。
そして馬鹿較べの優勝者が出世する、というのが我国の仕来りだ。個人の資質の問題ではなく、そういうシステムになっているのであって、ピクサーの「ウォールE」ではいみじくも”auto”と名付けられている。
砂糖代を年貢として巻き上げられる素町人は、たまったもんではない。
by dehoudai
| 2014-04-25 16:50
| まちづくり
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