2014年 03月 24日
里海 |
再放送は3月27日 (木) 午前0:40~午前1:30
かって赤潮が頻発していた瀬戸内海が、沖合に作られたカキの養殖イカダ、アマモの藻場の浄化機能でよみがえりつつある、という話。
1960年代の工場排水を中心とした汚染源が、きれいになりつつある、ということも背景になっているのだろうが、これから深刻になる筈の生活排水系の汚染、VOCの話が無かったのは残念。
地中海などの閉鎖水系における、養殖漁業の汚染問題解決に向けて注目されている、というのは納得出来る。一口に「養殖漁業」と言っても「魚を育てる」のか「環境を育てる」のかというところが、西欧と日本の伝統的水産業の決定的な違いではなかろうか。
不用な生物を絶滅させた上で、特定の有用生物を育てる、というのが欧米一神教式のやり方だが、日本では古来、多様な生物との共生が当たり前の事だった。
瀬戸内海に較べると浜名湖は都市圏の中心に位置し、瀬戸内海に較べて一層閉鎖的な水域だ。場所によっては農業・畜産系のケタはずれなBOD、COD負荷も見られる。
しかしこれが「江戸前」と称して日本の魚食文化の頂点に上り詰めた、汽水域の魚食の故郷である事を考えると、何とかしなければならないと思う。
図は周防大島から見た2009年晩秋の広島湾。
広島には原爆の爆心地もあるが、陸奥爆沈の爆心地もある。
by dehoudai
| 2014-03-24 10:22
| はまなこ
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