2014年 01月 29日
巌窟王 |
ということで、今は戸が無い。枠組壁構法なので、高機密であるから、このくらいの吸気口はちょうど良いのではないかと思う。法規通りならば台所の業務用ガスレンジでもこのくらいの吸気口が必要な筈だ。
ところが冬になるとすきま風は気持ち良く入って来る。家人はこれを苦にする。もうひとつはよその猫が侵入するのだ。一昨年暮れに喉を噛み抜かれてから「御隠居」となった猫爺さんは、侵入者があっても物陰に隠れていて、追払おうとしない。そこですきま風と他猫侵入を防ぐため、紙箱などでふさいであった。
ところが自宅への他猫侵入はお構い無しの猫爺さんが、夜間の近隣見回りを止めないのだ。紙箱などどけてしまう。家人が物陰から観察すると、両手で箱を持ち上げて上手にどけるそうだ。
紙箱ではいかん、ということで、昨晩はこれを穴明きレンガに替えてみた。しかるに老いの一徹で猫爺さんはレンガも突破してしまったのだ。牢屋の石の壁に穴を開けてしまった脱獄犯か、昔話の巌窟王並だ。
その昔7kgだった体重が2kgを切ってしまったという、骨皮筋右衛門の死にかけ老人には、これはちょっと体力的に無理があった様だ。無事ご帰還の後、家人を起して人玄関から家に入り、明け方になったら今度は家中に響く大声で「外に出せ。」と吠えるのであった。
夜中に何回も見回りをしているらしく、「外に出せ。」と言ったら人玄関を開けて外に出す、「帰ったぞ。」と言われたら人玄関を開けて中に入れる、ということを繰り返さねばならんのか、考えどころだ。
by dehoudai
| 2014-01-29 16:43
| きせつ
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