2013年 12月 30日
元禄快挙録 |
町人に姿をやつした赤穂の侍が切歯扼腕すると「良い殿様」が「まことの義人の復讐とは吉良の身に迫るまでに本分を尽くし至誠をいたすことだ。」てなことを言ってたしなめる。
「良い殿様」と「悪い殿様」という図式を改めなければ、日本国は60年ごとに倒産を繰り返して来ている。「良い殿様」と「悪い殿様」を操っているのは「法律」という自動機械なのだ。
自動機械に自動運転をさせておくと財政赤字には歯止めが無い。前回は財政赤字でにっちもさっちも行かなくなり「戦争やってチャラにしようぜ。」と相成ったのだ。今回は如何に。
田んぼを作ってもいくさで横領されてしまう、という心配が無くなり、新田開発の盛んな頃だったのは、家光公の時代までだ。元禄時代、既に高度経済成長期は終わり、民百姓は苛斂誅求に苦しみながら、御殿の中では相も変わらずのバブルボケで、どんちゃん騒ぎが続いていた。昭和の始めも同じであり、現在も同じ図式が続いている。
前回は第一次世界大戦のどさくさ紛れに輸出が増大し、大衆消費が花開いて「大正モダン」などと呼ばれたものが、大恐慌の波が日本にも押し寄せ、娘身売りは出るわ、本作初演の昭和15年に予定されていた、東京オリンピックは返上となってしまった。
昨日今日も財政赤字から、天下万民の目を反らそうとするのか、オリンピックを呼ぶのだそうだ。お玉が池の千葉道場よりは余程大きな試合場を作るだの、日本橋の上に橋が架かっているのは、目障りだから取ってしまえだの、鼻の穴を膨らます向きもある。
江戸の町奉行が身の不始末で隠居したぐらいで済めば良いが「御家の一大事」に至らぬか心配である。
三州吉良港には、先日H君に誘われて行って来た所だ。浅野内匠頭がブチ切れちまって、吉良上野介への刃傷に及んだのは、殿御乱心ではなく、三河による瀬戸内海の海運利権の簒奪、まあ今で言えばTPPみたいなものが原因、というのが真相だと思うのだが、経済史から元禄快挙録を記した人は居ないのだろうか。
〻五万石でも岡崎様は、城の下まで船が着く、、、
by dehoudai
| 2013-12-30 10:20
| むーびー
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