2013年 12月 12日
非対称型戦争 |
どうも戦前の治安維持法の様に「不穏思想を持つ者はふん縛る」という、消極的な戦略ではなく、積極的に国家が戦争という犯罪を犯す路線を、進んでいるのではなかろうか。
米国ではしばらく前から「非対称型戦争=asymmetrical war」という言葉が目に付く。
艦隊決戦とか核戦争とか言った「国家と国家の戦争」というものがやりにくくなって、戦争の次の形が模索されているのだろう。「国家とテロリストの戦争」と言う姿が浮かび上がって来る。
日清戦争は文明開化で近代化した軍隊と、三国志の時代の軍隊との戦争だった。日露戦争も対馬海峡ではなく、バルト海で戦われていたら、どうなっていたか解らない。
ところが二度の戦争に勝利した大日本帝国では、日清日露の戦いが教科書になってしまった。
バルチック艦隊が対馬海峡へ向かっていることは、後ろについて来た英国商船から毎日連絡が入っていたのだとおりで、この教科書では「情報・謀略」といったものに余り重点が置かれていなかった。そのため太平洋戦争では「情報・謀略」といったことに疎かった。
ルーズベルトは日本軍部をして日米開戦に踏み切らせ、 もって米国民と世論を全面参戦に導くことを意図していた。
米国情報部は大日本帝国海軍連合艦隊が、ハワイに向けて侵攻しつつある、 という情勢分析をしたが、 なぜかこの分析は正当に評価されなかった。
同国情報部はすでに、大日本帝国外務省の暗号システムの解析を終わっており、 東京からワシントンへ送られた宣戦布告の訓電は直ちに解読されたと思われるが、 米国政府はこれに公には対処しなかった。
ハワイ近海に展開中の米国海軍の哨戒線は1941年12月7日未明、 オアフ島に向けて侵攻中の国籍不明機多数を補足、 直ちに警報を発信したが、 この警報は「通信機の故障」で司令部に達しなかった。
この日の真珠湾には大日本帝国海軍連合艦隊が標的としており、 同年夏までは日曜日毎に真珠湾に帰投していた 航空艦隊は、ウェ-キ、ミッドウェ-、本土方面に訓練出動中で留守だった。
真珠湾に浮かぶのは当時すでに建造中であった戦艦ミズーリなどからは2世代も前の、 1916年就役以来すでに25年を経た戦艦アラバマを初めとする、老巧艦などであった。
となると、真珠湾攻撃は米国の謀略によるもの、と言う姿が浮かび上がって来る。田母神元将軍も同様なお考えの様だ。
2001年9月11日のWTCテロがCIAの謀略によるもの、という説は米国人の多くが認めている様だ。真珠湾2,400人、WTC3,000人と、死者の数も似ている。
太平洋戦争の折の様に、一国を煽って手を上げさせるより、オサマビンラディン氏の様な、産油国の金持ちの子弟を煽って、手を上げさせる方が簡単だ。
そうした「非対称型戦争」という横文字の教科書を、懸命に勉強している者が居るのだろう。
いくら日清戦争100年で「恨み晴らさで置くものか。」と、国民を煽っているとはいえ、中国を相手に対称型戦争を始めたら、第三次世界大戦になってしまう、という枠組は作り上げた。「非対称型戦争」で「非常時」ということにすれば、財政赤字を何とかする道も見えて来よう。
ところが豊葦原瑞穂國は「東方海中の蓬萊島」であって、欧州の様に国境が入り乱れている訳でもなく、米国のように移民の国でもないので、これまで「国際テロ組織」が活躍しにくかった。
ゴムボートで日本海岸に上陸した特殊部隊が、何かやらかそうと思っても、武器弾薬を自由に持ち運べる国ではない。何せ本国が来年の春窮をどう乗り切ろうかと言う有様だ。
ここは対称型戦争に凝り固まった、朝鮮民主主義共和国だけに頼らず、広く世界の「国際テロ組織」に「非対称型戦争」参加を求めるのが早道だ。
そのためにはオリンピックは絶好の舞台である。そして「非対称型戦争」を煽り立てるためには「秘密保護法」と「共謀罪」だけは今から準備しておかなければ間に合わない。
外電によれば国立競技場の建替案は「鮑魚(女性私處)」だそうな。私の見た所あれは歴史に学ばない限り「沸る滅敵の血潮、けふ出陣學徒壮行大會」の為のものだ。
しかし国立競技場の建替えがブサイクだの、都知事が小遣いをもらったのと騒いでいる場合ではない。
どうせ「非対称型戦争」というなら、米国の真似などせずに、国会議員に刀を持たせればよい。刃傷松の廊下とか、桜田門外の変とか、天下万民に迷惑の及ばぬ所で活劇が出来し、天下万民に大受けで、テレビ曲も番組編成に困らぬだろうに。
厭な風立ちぬ。
by dehoudai
| 2013-12-12 12:07
| はんせんろん
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