2013年 09月 19日
MiniCad |
1985年にCADを使い始めた時、このソフトは"MiniCAD"と称していた。その頃の「CADの最高峰」というのが"AutoCad"で、高機能を誇っていたのだが「AutoCadは大型旅客機、超高層ビルなど、時代の最先端の設計現場をお客様と考え、それぞれの業態に応じたアプリケーション開発をされるスタッフがいる事を前提にしています。中小企業は顧客だとは思いません。」と公言して憚らなかった。
それに対して"MiniCad"は一人で住宅設計をするには、ちょうど良いソフトだった。企画から設計・工事管理まで、3Dレンダリングから実施図面、見積チェック、確認申請まで、一人でやろうと思うと、これ一本で一通りの事が出来るのが有難かった。
それから30年、"MiniCad"が"VectorWorks"と名前を変えた辺りから、様子がおかしくなって来た。多機能化が進み、どんどん複雑になって行った。「ちょうどいいサイズのCAD」といううたい文句も何時しか消えてしまった。
横浜地下鉄新駅前の歩道橋のレンダリングをしろ、と言って渡された図面は2,500の地図をコピーして、ビューポートでまとめてあったが、GISデータをそのまま取り込んであったので、ビューポートの使い方が解らないばかりに、歩道橋は越谷辺に飛んでいた事もある。
一昨年は震災復興の手伝いをしろ、といわれたので、GISデータの取り込みもあるかもしれないと思い、土木用のパッケージも入れて、GISデータに触ってみようとしばらく試してみたが、どーにも素人の手に負えるシロモノではなかった。
舞台照明のレンダリングでも業界標準であるようだが、住宅照明のレンダリングにランプのデータを全て入力するのは結構大変だ。
27年前には300ドル程だったものが、今ではヴァージョンアップに600ドル程掛かる。簡単な木造住宅だけでよいから、企画から設計・工事管理まで、3Dレンダリングから実施図面、見積チェック、確認申請まで、一人で思い通りに出来る"MiniCad"は無い物だろうか。
by dehoudai
| 2013-09-19 12:20
| まっく
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