2013年 07月 30日
浜松城 |
現在の天守閣は昭和30年頃に鉄筋コンクリートで作ったものだ。戦後混乱期のの浜松式のノリで作ってしまったといえよう。江戸時代には天守閣は無かった様だ。広重の「浜松」には立派な天守閣が描かれているが、あれは真っ赤な嘘だそうだ。
同じ頃のお寺にも、鉄筋コンクリートで軒先の細かいところまで作り込んだものがある。元はと言えば「日本のお城は世界一、日本の耐震技術は世界一、ゆえに日本のお城を現代日本の耐震技術で造れば、世界一のお城が出来る。」という単純な発想で昭和10年代に量産された「帝冠様式」の名残だ。
大阪城、九段の軍人会館、愛知県などあちこちの県庁、はては新京関東軍司令部=現中国共産党吉林省委員会にまでこの手の建物はあり、名古屋城、会津鶴ヶ城など、戦後作られた鉄筋コンクリートのお城お寺も、技術的には同じ系統だ。現在ではGRCなどを使って、どう見ても木造にしか見えない耐火建築物を作ることも可能だ。
これはこれで昭和10年代から30年代の、日本人の精神史を考える手掛りとして、保存しておくのが良かろう。
浜松城公園長期的整備構想にかかる自由意見
by dehoudai
| 2013-07-30 10:38
| まちづくり
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