2013年 06月 25日
もったいない |
すでに関東大震災の後に三田村鳶魚先生は
適当な場所に公園をこしらえ、大道芸人が充分演技し得られる便宜を与えて、民衆を随時随宣に娯楽させることである。ここに気がついていないから、今の公園は見当が違うというのだ。とおっしゃっている。「管理責任」というものの、その実「管理責任逃れ」で、行政の暇つぶしに過ぎない事は大衆が承知しているから「ここは管理していません、ご自分の責任で」と看板一枚で済む事だ。
その昔浜松城公園で「登ってはいけません」と書かれた石垣を登っていたら、石垣が崩れて子供が死んでしまった事があったが、市役所では「子供が悪い」と言って補償に応じなかった事がある。担当者が腹を括って事に当たれば「登ってはいけません」という看板一枚で済む事に、莫大な予算と人員を浪費するから、財政改革と言っても掛声だけになるのだ。
ヤタローパンの跡地もアスファルトなど敷かずに草ボーボーにしておけば良い。風景というのは「お湯を注いで3分」では出来ないのであって、時間が掛かる。アキチも50年程すれば風景になる。
浜松市は
空き家、空き床又は空き地を、商業その他の業務の用に供する施設、地域交流施設、教育文化施設、医療施設、社会福祉施設、住宅等として整備し、又は賃貸する等により、積極的に活用を図るよう努めること。が「都市環境の安全性の向上及び都市機能の増進」につながるとお考えのようだが、とんだ見当違いと言うべきだろう。
「アキチのままではモッタイナイ」と考えるのは補助金にたかる開発業者だけで、すでに時代は「建物を建てるなんて、モッタイナイ。」となっている。
これからの日本を考えれば、松菱跡地をアキチにしてしまう事で、浜松が「ハコモノはイラナイ」というまちづくりの先進地になる筈だ。「再開発の精算に公金出動はイカン。」という市議会決議の前科もあるので、もう一つハクが付くぞ。
しばらく前に「もったいない」という言葉が流行ったが、日本人、いや日本の行政機構は「もったいない」という言葉を知らないらしい。
臺湾國台南市では、昭和7年-松菱より5年前に出来た林百貨店が、指定古跡として修復され、テナントデパートとして民間に貸し出されるそうだ。
耐震補強がドータラコータラ言うのも、行政の暇つぶしに過ぎない事は、神戸で気合の入った戦前の船会社の本社ビルが残った割に、6階建ての神戸市役所が、震災で5階建てになってしまったのを見た大衆は承知している。浜松市の鴨江別館など、昭和10年竣工なのだが、警察署ということで気合が入っていたのだ。
浜松城公園長期的整備構想にかかる自由意見
ワシントンスクウェア
by dehoudai
| 2013-06-25 10:23
| まちづくり
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