2013年 06月 18日
階段 |
北米型のドライウォールと、殆どがビニルクロスという日本の住宅の違いについて考える。
ドライウォールは左官仕事を塗装に置き換えたものだが、職人の技能を中心に考えられている。「職人の腕」に継ぎ足して生産性を上げる手道具も、様々なものが出来ている。
これに対して日本の住宅は職人ではなく、建材メーカーと住宅メーカーが近代化の主役になっている。職人の技能には期待しないで、誰がやっても同じ仕上がり、という建材が開発されて来た。全体としては「労務者が居れば職人は要らない」という「プランテーションの奴隷労働」に向かっている様見える。
日本の産業廃棄物の2/3が建築廃材と言われるが、30年で取り壊して建替え、という建材がどんどん拡がって行く。「一生掛かって家一軒」という日本人の人生だが、そうして建てた家が30年経つと粗大ゴミなのだ。
住宅メーカーの企業利益に奉仕する様な家造りが、経世済民なのだろうか?何とかならないものかと思う。世界銀行の調査によると世界の金持ち300人の収入と、世界の貧乏人47億人の収入が同じだそうだ。うんざりする様な話。
米国でも職人の世界ではなく「プランテーションの奴隷労働」が拡がっているいるのだろうか?先週発表されたギャラップ調査では労働者の1/3は「職場が合っている」ものの「職場が合わない」人が1/2、残りは「職場が嫌いだ」「やめたい」そうで、企業にとっての経済損失も大きいそうだ。
縦に住む
by dehoudai
| 2013-06-18 11:33
| まちづくり
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