2013年 02月 16日
上下 |
ブラジルでの学歴が日本では意味を持たないので、医者・大学教授と言った高学歴の人々が、トラックの運ちゃんでもあるまい、ということの様だ。帰国を目指す人々は子供もブラジル系の学校、定住を目指す人は日本の義務教育となる。
どうも気になるのは日本での学歴が、日本を出ると意味を成さないと言う話。東京新聞には「体罰なくすには」という記事が出ているが、世界で最も人種差別が少ない、と言われるブラジルの人から見ると、日本の人間関係は未だに「鎖国状態」なんではあるまいか。この国では「どこへ行っても知る人が居る」のを「大人」と呼ぶなら、「知る人が居ないところで自分の仕事ができる」のを「大人」と呼ぶのが国際水準だろう。
日本では人間関係の基盤となっている「是非」ではなく「上下」なのだ。このために「いじめ」「体罰」も無くならないし、テレビのバラエティショウなるものも「オマエがオレの言うことを聞くか、オレがオマエの言うことを聞くか。」という「上下関係の国民教育」の様相を呈している。大学も真理探究の場であるよりも、社会序列のポジショニングの為のものなので、入学しさえすれば、学問に励むものは居ない。学びさえすれば問わなくても良い、という文明開化の時代が終わったにも関わらずだ。
キリスト教徒でもないものが、グァム島の教会で結婚式を挙げるよりも、封建時代そのままの「上下」を「是非」に変える方が、国際化ではなかろうか。幕末明治の外国人が最も怖かったものが、「酔ってすぐ抜く攘夷派の侍」だったというが、安倍君なぞもそっちの口だろう。
by dehoudai
| 2013-02-16 14:40
| きせつ
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