2012年 05月 09日
ゴーストストリートに暮らして |
サッチャー政権下の2005年に、財政改革の一環で、莫大な公営賃貸住宅を住民に買い取らせる、老朽化した集合住宅の建替えは「民活導入でやる」という事業がスタートしたのだが、これがさっぱり上手く行っていないというのだ。
図はリバプールにあるリチャード・スターキー氏の生家を含む一角で、当時スターキー氏がこれに噛み付き、建築評論家であるチャールズ皇太子が「40万戸の住宅が取り壊されるのは「財政上・社会上・環境上」良くない。」と便乗して話題になったのだが、現在までのところこの「アーバンルネッサンス事業」は多事多難の様だ。
「アーバンルネッサンス事業」は当時の英国で「環境交通国土省(DETR)」が始めたのだが、現在ネットで"DETR"を見ても「サーバが見当たりません。」なのだ。
ところで我が国の「都市再生本部」というのも英国の"Urban Renaissance Task Force"などを参考にしたものなのだが、上手く行っているのか心配だ。
「不況、住宅・建築需要の崩壊、公共支出削減の連続した打撃で揺れ動いている。」というのが先進事例なので、制度を「欧米の先進事例に倣った」のであれば、結果も同じではなかろうか。
我が国では1960年代後半から爆発的に拡がった「近郊分譲地」が、まちなみごと高齢化・過疎化している例を全国至る所で目にする。我が国では「郊外分譲地」というのは50年経つと粗大ごみなのだ。
by dehoudai
| 2012-05-09 11:06
| まちづくり
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