2012年 02月 27日
B級グルマ |
「トッペルセキズス」はセルモーターの付いたバイク、というので売り出していたのだろう。そして「トイラズス」は軽商用車だった。今で言う「スズキキャリー」みたいなもんだろう。
ホンダは間口を軽自動車から普通車へ拡げ、F-1で4輪スポーツの頂点を目指した。ヤマハはトヨタブランドのスポーツカーを作ったりしていた。その間スズキは一貫して軽自動車にこだわっていた。頂点を目指すのでは無く、全国何処のまちかどにも、という戦略だったのだろう。近頃流行の「B級グルメ」にも似た感じがする。遠鉄元城駅の前では体育館を作っていた。
月日は流れ、第二次大戦直後にはミニカーを作っていた欧州のメーカーは、コンパクトカー路線を捨てて、収益の高い高級車へと去って行った。それに代わって日本車は世界の自動車産業でも「大衆車」ということでは最も成功した。特に幌馬車サイズを引きずる米国市場では、日本製のコンパクトカーで駐車場に出入りをした人々は、コンパクトの魅力に引き込まれてしまった。スズキは相変わらず頂点を目指すでも無く、軽自動車にこだわっていた。
更に月日が流れ、エネルギーの使い方をコンパクトにしよう、という時代がめぐって来た。欧州のメーカーもこぞって「軽サイズの高級車」に参入した。しかし人口が数十倍、というアジアなど発展途上国では、A級グルマよりB級グルマの方が、人々の暮らしにとけ込みやすかった。
今も世界中で55人学級のすし詰め教室から、「トッペルセキズス・トイラズス」とでかい声でどなりながら下校する悪ガキの群れが居る様な気がする。浜松はそうした世界のB級グルマの聖地なのだ。
by dehoudai
| 2012-02-27 18:20
| まちづくり
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