2010年 08月 05日
夏休み |
五月とメイの家くらいは探せば何とかなるだろうが、鉄道となるとそうはいかない。巨大な装置の維持管理は、夏休みの冒険程度では成り立たないのだ。かくて全国から親父世代の夏休みの記憶が消えてゆく。
天竜浜名湖鉄道とて同じ様なことが言われているが、他には見られない面白い経緯もある。天竜浜名湖線は、太平洋戦争に備えて、東海道線の迂回線として作られた元二俣線であり、故金嬉老氏のご母堂も掛川駅裏で飲み屋を経営されていた。その二俣戦に向かって、浜松市からは遠州鉄道西鹿島線が延びている。
天浜線と西鹿島線を接続すれば、利便性は飛躍的に拡大し、経営も大幅に改善されるはずだ。もう20年来議論続いているのだが、未だに実現せず、「継続審議」というお蔵入りになっている様だ。この間に西鹿島線では、道路との立体交差の為に、巨大な高架事業が行われている。接続が実現すれば、遠州鉄道は首都圏の私鉄同様、天浜湖線沿線の住宅開発なども進めることが出来るだろうに、残念なことだ。
聞けば西鹿島線はフル規格の電車であるのに、天浜線は軽量規格の無電化路線なので、鹿島橋と鹿島トンネルの改築が必要であり、費用負担が決着しないのだという。素人が考えれば、改築などせずとも、天浜線規格の車両を遠鉄浜松まで乗り入れさえすれば、簡単なことだろうに、鉄道にはいろいろ難しい約束があるのだろう。
西鹿島線はフル規格だと言う割には、高架区間では最高速度40kmという区間もある様だ。首都圏周辺で人々が電車を使うのは、時速100kmで通勤出来るから、という利便性もあるだろう。福知山線脱線事故まで行っては困るが、西鹿島戦も時速100kmで運用されれば、国道152号線の渋滞も少しは解消されるだろう。最低の高架にするのなら、道路予算でまかなえる、ということで100km運転の未来をつぶしてしまったとあれば、経営陣の罪は重かろう。
by dehoudai
| 2010-08-05 10:54
| きせつ
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