2010年 06月 26日
田園都心 |
大変だなあ、と議論を反芻しつつ会場を後にして歩いていると、ふと頭の中に「田園都心」とい言葉が思い浮かんだ。これはちょっと良いキャッチフレーズになるかもしれない。
産業革命による英国大都市圏の膨張に対して、エベネザーハワードが、汽車による近代的輸送手段を核に、近代産業と住宅地を併せ持つ、2万人程度の「近代的衛星都市」として提唱した"Garden City"は、日本に移植されると、鉄道駅を中心とした通勤用住宅地開発という、ハワードの提唱が対極においていた、ロンドン近郊の姿に置き換えられ、自由が丘・田園調布といった、東京市の郊外開発に変わってしまった。キャッチフレーズというのはかくも重要なものなのだ。
であるならば「田園都市」という言葉をもう一度逆手に取って「田園都心」というのもキャッチフレーズ足りうるのではないかというのが、学生諸君の成果に対して贈る言葉だ。
先年、山手線駒込駅前を通りかかったら、「みんなの庭」というのが人気を集めているようだった。高層マンション反対から発したらしい「空き地利用」の市民運動は、都市住民を引きつける魅力を持っているらしい。完成した当の高層マンション購入者でも、「みんなの庭」が購入理由になっている人がいるとなると、苦笑せざるを得ない。いまや「田園都心」の時代が来ているのだ。
by dehoudai
| 2010-06-26 22:30
| まちづくり
|
Comments(2)
田園都心というのはヨイと思います、とりあえず。
蝦夷地の地方都市、都心駅からほど近いところに1ha近い「森(と思いたいが、大きな木がある林)」があって、地主は7.500万で譲るが木を残してほしい、と言う。開発業者の手にかかれば全滅だし、そもそも「開発」には向いていない地形なので半分強でどーでしょう、と言ってみている。
宅地分譲はせず、道路際に寄せて10戸ほどのタウンハウス(SOHO付き)をコーポラティブで作り、対する残りの林を「死に地(接道させない)」にしてシェアするとともに一般にも「庭」として公開しよう、という計画案を作ってみた。はじめ「死んだふり計画」と言っていたが、聞こえが良くないので「寝たふり計画」に。
だがしかし、地元紙によれば民間企業で高給と言われる水準が手取り22万/月、とあって、誰に、どこに、この計画の広がりを示すのか、と、まとうな批判も出てきそうでもある。
一方、都心からクルマで15分のところに50万/haなんていう地平線が望める土地もあるわけで...、苦戦中。
地平線がナンだ。ちゃんと住む都市にしよう!
蝦夷地の地方都市、都心駅からほど近いところに1ha近い「森(と思いたいが、大きな木がある林)」があって、地主は7.500万で譲るが木を残してほしい、と言う。開発業者の手にかかれば全滅だし、そもそも「開発」には向いていない地形なので半分強でどーでしょう、と言ってみている。
宅地分譲はせず、道路際に寄せて10戸ほどのタウンハウス(SOHO付き)をコーポラティブで作り、対する残りの林を「死に地(接道させない)」にしてシェアするとともに一般にも「庭」として公開しよう、という計画案を作ってみた。はじめ「死んだふり計画」と言っていたが、聞こえが良くないので「寝たふり計画」に。
だがしかし、地元紙によれば民間企業で高給と言われる水準が手取り22万/月、とあって、誰に、どこに、この計画の広がりを示すのか、と、まとうな批判も出てきそうでもある。
一方、都心からクルマで15分のところに50万/haなんていう地平線が望める土地もあるわけで...、苦戦中。
地平線がナンだ。ちゃんと住む都市にしよう!
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dehoudai at 2010-06-28 16:50
札幌なら良いオマケを付ければ「億ション売っぱらってそっち。」という販売対象があるかも。田舎の工場街では業者さんが「25坪/30坪が2,480万じゃ売れん。」と悲鳴を上げている。