2009年 12月 26日
ユニヴァーサルデザイン |
いささか面食らって「歩いて行くのは大変だよ。バスで行くだね?」と問うと、そのようだ。遠州浜から出て来て、バスターミナルでそのまま乗り換えれば良かったのだが、孫に土産でも、という訳で地下へ下りて、買い物をし、さて中野町行きのバスに乗ろうと思ったら、場所が分からなくなってしまったらしい。
私も現在の中野町方面行きのバスに、板屋町の停留所が作られているのか知らないので、浜松駅のバスターミナルへ戻ったらどうか、としか言い様が無かった。こうして時折感じるのだが、現在の浜松駅周辺のデザインはユニヴァーサルだとは言いがたい様だ。
東街区には建設費数十億と言う「誰も使わない」横断地下歩道もあるが、ドアの敷居を無くせば済む、というのがユニヴァーサルデザインでは無いのと同様、横断地下歩道にエレベータを付ければユニヴァーサルデザイン、というものでもなかろう。
試しに遠鉄バスの路線図をネットで見ると、ここには拡大図」とリンクが張ってあるが、間違ってここに来てしまうと、図には「拡大図①参照(右上)」とあるのに、リンクは入れてない。これなどもウェブデザインがユニヴァーサルでない好例だ。普通に暮らしていれば中野町行きのバスが板屋町で停まるかどうかが解り、それをウェブで確認出来るのがユニヴァーサルデザインではなかろうか。
中野町へ行こうというばーさんが迷ってしまったのには、駅周辺のサイン計画も関連しているだろう。中心市街地には道路のあちこちにアルミキャストフレームにカーブしたパネル、という以下にもバイクの町らしい、凝ったデザインの案内地図が立っているが、ハードウェアにこるよりも、バスターミナルなど、各種施設内部のサイン類との「連携」を保つ方がデザインのユニヴァーサル化に資することが大きいのではなかろうか。「家康の散歩道」なる企画があれば、これも担当部局でサインを処理せず、道路サイン全体との調整がサインのユニヴァーサル化に繋がろう。
「おもてなしのまち浜松」という看板も見掛けるが、看板よりも「遠州トラフグ」であるとか、製造業のインダストリアルツアーであるとかへのアクセスを良くすることが、何よりのおもてなしでは無いだろうか。
by dehoudai
| 2009-12-26 07:20
| まちづくり
|
Comments(0)